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本からのぞく阪神間

「貝はともだち」西宮で見られる貝115種

〜西宮市貝類館 開館10周年記念誌〜

世の中には星の数ほど「本」があふれています・・・。手にとった本には、さまざまな知識が、情報が、そして夢までもつまっているのです。
こちら「本からのぞく阪神間」では、阪神間の地元ネタ満載の本、阪神間発の本を、地元各施設からご紹介いただきます。
「!」と感じる本、心に残る本、一生付き合いたいと思う本・・・そんな宝物のような本に出会えますように!
「貝はともだち」西宮でみられる貝115<br>西宮市貝類館 編・著<br>A5版、82ページ、総カラー(800円)<br><申込>西宮市貝類館まで(送料80円)
「貝はともだち」西宮でみられる貝115
西宮市貝類館 編・著
A5版、82ページ、総カラー(800円)
<申込>西宮市貝類館まで(送料80円)
西宮市貝類館は1999年5月に建築家 安藤忠雄氏の設計により開館しました。14mのヨットの帆が風をはらんだ様子をデザインした屋根が人目を引きます。内部は海の中を思わせるブルーで統一された落ち着いた雰囲気を持っています。
展示は重さ200kgもある大きな貝(オオシャコガイ)からゴマ粒ほどの小さな貝(ゴマガイなど)まで展示しています。ジオラマやオウムガイ・クリオネ、陸産貝類の生態展示もあり、見て楽しく、触れて実感できる数少ない貝専門の施設です。展示数も2000種、5000点と多く、触れる貝もたくさんあります。「みて ふれて 感じて」を実感できる貝類館です。

今回、5月で満10周年を迎えたのを記念して「貝はともだち」を出版しました。貝類館が開館されてから休館日などを利用して西宮市内を調査してきました。貝類の本は多数出版されておりますが、地域を限定した本は数少なく、貝類館の所在する西宮というところに意義があります。かといって他の市町では観察できないかというとそうでもありませんのでどこの地域でも利用できる本です。

10周年記念誌
「貝はともだち」西宮で見られる貝115種


開館して以来、西宮市域を調査してきた成果をまとめた本です。西宮は南北に長く山、川、海と生活環境も様々で、陸産、淡水産、海産と多くの貝が生息しています。甲山をはじめ、山口地区など自然の残されたところに陸産の貝類が多く、陸産の貝類が70種ほどいます。中には5mm以下の人目につかない小さな貝も、落葉の下などにみられます。落葉をとってきて乾燥させ、虫メガネなどで見ると小さな貝を見つけられます。開発や、消毒、草一つないほど清掃されたりするとたちまちいなくなってしまうか細い貝達です。夙川、仁川などの川や池には黒っぽい色をした淡水性の貝がすんでいます。13種紹介しています。ちょっとした水の汚れなどにより消えてしまう貝です。
西宮市は大阪湾奥にありながら甲子園浜、御前浜、香櫨園浜など貴重な自然風海岸が残っています。一時は閉鎖水域で汚染が進みましたが、下水道整備などにより徐々にですが32種の貝が戻ってきています。環境への意識の高まりや、海辺をきれいに、生きものを大切にしようという市民の配慮もあり、海辺の環境は今後も良くなっていくものと思います。貝類も増えていくことでしょう。
貝の種類を紹介するとともに貝の発生や環境にまつわる話を前半部分に設けています。またコラム欄でも貝類に関する話題を取り上げていますので、これ1冊できっと貝博士になれるかもしれませんよ。

<本ご紹介:西宮市貝類館 研究員 大谷洋子氏>

西宮市貝類館

日本貝類学の礎を築いた黒田徳米博士の学術資料を核とし、「みて ふれて 感じて」 楽しめることをねらいとして2000種、5000点の貝を分かりやすく展示。さわれる貝もたくさんあり、貝に触れ、耳に当てて、また肌触りをたしかめるなど、貝の感触を視覚からだけではなく実感できます。生きている化石として有名なオウムガイが泳いでいる姿を見ることもできます。
中庭には海洋冒険家 堀江謙一氏のマ-メイド4世号が展示されています。

<所在地> 〒662-0934 西宮市西宮浜4-13-4
<TEL> 0798-33-4888
<開館時間> 10:00~17:00(入館は16:30まで)
<休館日> 毎週水曜日(但し祭日と重なる時は翌日)、年末年始(12/29~1/3)、但し夏休み期間中(7/20~8/31)は無休
<ホームページ> 西宮市貝類館